労働保険とは労働者災害補償保険(-般に「労災保険」といいます。)と雇用保険とを総称した言葉であり、保険給付は両保険制度で別個に行われていますが、保険料の徴収等については、両保険は労働保険として、原則的に、一体のものとして取り扱われています。
労働保険は、農林水産の事業の一部を除き、労働者を一人でも雇っていれば、その事業主は加入手続を行い、労働保険料を納付しなければならないことになっています。
■労働保険(労災保険・雇用保険)の手続きの例
1. 初めて労働保険に加入するとき(現在強制加入制度になっています)
2. 支店・営業所等の保険事務を本社が一括して扱うとき
3. 従業員を採用したとき
4. 転勤者を受け入れたとき、又転出者が出たとき
5. 加入事業所が新しい保険年度(4月から)を迎えるとき
6. 業務上または通勤途上に負傷したり、職業病になったとき
7. [6]の理由により療養のために働くことができず、かつ賃金の支払いを受けないとき
8. [6]が治った後、まだ身体に障害が残ったとき
9. 業務上または通勤途上の災害により労働者が死亡したとき
10. [6]の原因が自動車事故など第三者または自分自身によって、ケガをしたとき
11. 事業所の名称、所在地等を変更したとき
■労働保険の適用促進について
労働保険は、毎年4月1日から翌年3月31日までの一年を単位として計算。
(労災保険料は全額事業主負担、雇用保険料は雇用保険率表にて計算)
労働者
労働者とは、職業の種類を問わず、事業に使用される者で賃金を支払われる者をいいます。
平成30年4月1日現在
区分
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労 災 保 険
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雇 用 保 険
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法
人 の 代 表 者 等 |
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原則として被保険者となりません。 取締役で部長・工場長等の職にあって従業員としての身分があり、給与支払いの面から見ても労働者的性格が強く雇用関係が明確な者は被保険者となります。ただし監査役、監事は除きます。
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同
居 の 親 族個 人 経 営 の 事 業 |
同居の親族は原則として労災上の「労働者」に該当しませんが同居の親族であっても、常時同居の親族以外の労働者を使用する事業において一般事務又は現場作業等に従事し、かつ次の条件を満たすものは労災保険上の「労働者」として取扱います。 1 業務を行うにつき事業主の指揮命令に従っていることが明確であること。 2 就労の実態が当該事業場における他の労働者と同様であり、賃金もこれに応じて支払われていること。特に(Ⅰ)始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇及び(Ⅱ)賃金の決定、計算及び支払方法、賃金の締切り及び支払いの時期等について就業規則その他これに準ずるものに定められるところにより、その管理が労働者と同様になされていること。 |
事業主と同居している親族は、原則として被保険者としません。 | |||||||
正
社 員 |
すべて「労働者」として対象となります。 (労災保険料) 事業の種類により賃金総額の
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すべて「労働者」として対象となります。 | |||||||
パ
| ト ・ ア ル バ イ ト |
すべて「労働者」として対象となります。 | 次のいずれにも該当するもので、その者の労働時間、賃金その他の労働条件が就業規則(就業規則の届出義務が課せられていない事業所にあっては、それに準ずる規定等)において明確に定められていると認められる場合は、被保険者となります。 1. 1週間の労働時間が20時間以上 2. 反復継続して就労するもの (31日以上継続して雇用されることが見込まれる者) |
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労高
働年 者齢 |
すべて「労働者」として対象となります。 | すべての方が「被保険者」として対象になります。 ※平成29年1月より65歳以上の方も対象となりました。 |
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所
轄 |
労働局(労働基準監督署)
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労働局ハローワーク (公共職業安定所)
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